異種楽器対談 第7回、第8回
異種楽器対談
オーケストラのプレーヤーは大のお話好きです。楽屋、居酒屋、はたまた本番中のステージで(あ、これは聞かなかったことにしてください。)おしゃべりに夢中です。特に楽しいのは楽器のウンチク。ちょっとのぞいてみましょうか。プレーヤーならではのお話が聞けそうです。なかには少しあやしいものもあるようですが・・・
第7回、第8回 ファゴットの水野一英さん、トロンボーンの松崎泰賢さん
────ファゴットの水野一英さんが、トロンボーンの松崎泰賢さんになにやら尋ねています。────
──(水野)トロンボーンは曲の中で吹いている時間少ないですよね。数十分休みで、突然ポンと吹くときとかどうやっているんですか。
(松崎)ちょっと前から準備しているよ。唇乾いちゃうから。唇なめるとか動かすとか。固まってるから、体動かすとか眠気覚ますとか。(笑)
──全然出番のない楽章だと後ろから安らかな息の音が…(笑)。直前になると管に息を入れる音がするけど。
ハンカチでマウスピース押さえてフーッとやったりしているの。「第九」とか「運命」だと物凄く休みが長い。30分のうち、出るのは10分くらい。20分まるっきり座ってるんだよ。で、その間全然楽器持たないでしょ。スタンドに立ててあるから楽器が冷たくなっていくのよ。みんなは盛り上がってるからピッチ上がっていくじゃない。僕らの楽器だけピッチどんどん下がっていく。だから直前に息いっぱい入れて温めるの。だまってあそこに座っててみろ!眠くなるから(笑)。暖かいし・・・。
──材料は真鍮ですよね。
そう、真鍮。で銅を多くすると赤くなるの、べルが。赤ベルって言ったりもする。
──あ、塗りじゃなくて材質なんだ。何か違いはあるの。
音は柔らかくなる。暗めというか。好みの問題なんだけど、明るい音がよければ黄色いほうがいいし、しっとりしたければ赤い方がいい。
──スライドの楽器の原型ができたのっていつぐらいなんですか。
さあ…わかんない(笑)、いろんな説があるんだよね。アメリカの「トロンボーン」ていう名前は「トランペット」から発達した名前なんだよ。でも音楽ってヨーロッパでしょ。ヨーロッパでは「トロンボーン」っていう名前じゃないわけで、歴史はもっと古いと思うよ。教会音楽で使われた時にはもうスライドあったから、そういう意味では進化してない。一時期ピストンのが出てきたけど、もう廃れちゃって、今はジャズに使ってるくらい。
──オーケストラデビューは遅いですよね。
ベートーヴェンが最初。シンフォニーはね。カンタータとかはバッハの時代からあるけど。ただ、その当時の楽器と今でいうトロンボーンは歴史が違うっていう話だよ。よくわかんないけど。
──大体金管てそういうもんだよね。なんかいろんな楽器が入り組んでいる。
同じ名前だけど歴史が違うなんていうのもあるし・・・。多分いろんな楽器の進化があって、結局それを一人の奏者が吹いているだけなんだと思うのよ。ロータリートランペットとピストントランペットの歴史が全然違うのと同じじゃないかな。
──誰もわからないですよね。
誰もわからないね。今は全部を一つの楽器でやっちゃうから。本当はトロンボーンもトランペットのように、曲によってピストンとロータリー替えるべきだと思うけどね。
──どこの楽器を使ってるんですか。
アメリカの楽器。全員同じメーカーの。相談してみんなで揃えたの。
──揃えられるのっていいですよね。僕らは揃えるもなにもない。一社の独占だから。
それしか使える物がないの?
──いやそういうわけでもないけど、正直、信仰みたいなのがあるんですよね。
トロンボーンもあったよね。昔は。今はその神話みたいなの、崩れちゃってる。どんどん新しい銘柄が出てきて、いいものに飛びついていくからね。
──アメリカで発達するとそうなるよね。ヨーロッパで発達すると信仰のほうにどんどん行く。
オーケストラによっては、アメリカの楽器は一切使わないで、ドイツの楽器で揃えてるところもある。その場合はトロンボーンとは言わないけど。
──ヨーロッパのオーケストラで。
いや、日本の。それもこだわりだよね。
──揃ってたら楽ですよね。
楽だし、特にドイツの楽器は揃えないと意味がないから。一人だけ違うと、合わなくはないけど、合わせにくくなるから。音の指向性が違うっていうの、広がりが違うっていうか。
──トロンボーンの一般的なイメージは「パワー」だけど、実際そうじゃない時間のほうが長いですよね。他の楽器も一緒のときなんか、音量出してないから気づかれない。
ハーモニーをずっと受け持ってること多いですよ。現代に近づけば近づくほど力技が多くなるよね。
──「運命」の中での重ね方、すごく綺麗ですね。
ベートーヴェンってトロンボーン好きだよ。4本のトロンボーンのために曲書いてるの。
──本当に?それはボン時代?作品番号は?
あとで楽譜見ればわかる。(笑)。ちゃんとオリジナルなんだよ。すごく綺麗。ずっとコラールなんだ。難しいんだけどね!
──じゃあロビーコンサートで是非!
絶対やらない。
──3人しかいないんだもん今。4人いないとできないから。でも、ほんと綺麗なんだよ。
こんどの定期は力技じゃないですか。
──なんの時だっけ。
プロコフィエフの5番。
──あ、これ俺降りてるぞ。
(笑)ありゃりゃりゃりゃ
※この対談は2003年4月に行われました。
(松崎)ちょっと前から準備しているよ。唇乾いちゃうから。唇なめるとか動かすとか。固まってるから、体動かすとか眠気覚ますとか。(笑)
──全然出番のない楽章だと後ろから安らかな息の音が…(笑)。直前になると管に息を入れる音がするけど。
ハンカチでマウスピース押さえてフーッとやったりしているの。「第九」とか「運命」だと物凄く休みが長い。30分のうち、出るのは10分くらい。20分まるっきり座ってるんだよ。で、その間全然楽器持たないでしょ。スタンドに立ててあるから楽器が冷たくなっていくのよ。みんなは盛り上がってるからピッチ上がっていくじゃない。僕らの楽器だけピッチどんどん下がっていく。だから直前に息いっぱい入れて温めるの。だまってあそこに座っててみろ!眠くなるから(笑)。暖かいし・・・。
──材料は真鍮ですよね。
そう、真鍮。で銅を多くすると赤くなるの、べルが。赤ベルって言ったりもする。
──あ、塗りじゃなくて材質なんだ。何か違いはあるの。
音は柔らかくなる。暗めというか。好みの問題なんだけど、明るい音がよければ黄色いほうがいいし、しっとりしたければ赤い方がいい。
──スライドの楽器の原型ができたのっていつぐらいなんですか。
さあ…わかんない(笑)、いろんな説があるんだよね。アメリカの「トロンボーン」ていう名前は「トランペット」から発達した名前なんだよ。でも音楽ってヨーロッパでしょ。ヨーロッパでは「トロンボーン」っていう名前じゃないわけで、歴史はもっと古いと思うよ。教会音楽で使われた時にはもうスライドあったから、そういう意味では進化してない。一時期ピストンのが出てきたけど、もう廃れちゃって、今はジャズに使ってるくらい。
──オーケストラデビューは遅いですよね。
ベートーヴェンが最初。シンフォニーはね。カンタータとかはバッハの時代からあるけど。ただ、その当時の楽器と今でいうトロンボーンは歴史が違うっていう話だよ。よくわかんないけど。
──大体金管てそういうもんだよね。なんかいろんな楽器が入り組んでいる。
同じ名前だけど歴史が違うなんていうのもあるし・・・。多分いろんな楽器の進化があって、結局それを一人の奏者が吹いているだけなんだと思うのよ。ロータリートランペットとピストントランペットの歴史が全然違うのと同じじゃないかな。
──誰もわからないですよね。
誰もわからないね。今は全部を一つの楽器でやっちゃうから。本当はトロンボーンもトランペットのように、曲によってピストンとロータリー替えるべきだと思うけどね。
──どこの楽器を使ってるんですか。
アメリカの楽器。全員同じメーカーの。相談してみんなで揃えたの。
──揃えられるのっていいですよね。僕らは揃えるもなにもない。一社の独占だから。
それしか使える物がないの?
──いやそういうわけでもないけど、正直、信仰みたいなのがあるんですよね。
トロンボーンもあったよね。昔は。今はその神話みたいなの、崩れちゃってる。どんどん新しい銘柄が出てきて、いいものに飛びついていくからね。
──アメリカで発達するとそうなるよね。ヨーロッパで発達すると信仰のほうにどんどん行く。
オーケストラによっては、アメリカの楽器は一切使わないで、ドイツの楽器で揃えてるところもある。その場合はトロンボーンとは言わないけど。
──ヨーロッパのオーケストラで。
いや、日本の。それもこだわりだよね。
──揃ってたら楽ですよね。
楽だし、特にドイツの楽器は揃えないと意味がないから。一人だけ違うと、合わなくはないけど、合わせにくくなるから。音の指向性が違うっていうの、広がりが違うっていうか。
──トロンボーンの一般的なイメージは「パワー」だけど、実際そうじゃない時間のほうが長いですよね。他の楽器も一緒のときなんか、音量出してないから気づかれない。
ハーモニーをずっと受け持ってること多いですよ。現代に近づけば近づくほど力技が多くなるよね。
──「運命」の中での重ね方、すごく綺麗ですね。
ベートーヴェンってトロンボーン好きだよ。4本のトロンボーンのために曲書いてるの。
──本当に?それはボン時代?作品番号は?
あとで楽譜見ればわかる。(笑)。ちゃんとオリジナルなんだよ。すごく綺麗。ずっとコラールなんだ。難しいんだけどね!
──じゃあロビーコンサートで是非!
絶対やらない。
──3人しかいないんだもん今。4人いないとできないから。でも、ほんと綺麗なんだよ。
こんどの定期は力技じゃないですか。
──なんの時だっけ。
プロコフィエフの5番。
──あ、これ俺降りてるぞ。
(笑)ありゃりゃりゃりゃ
※この対談は2003年4月に行われました。
みんなが意外と知らないのは、トロンボーンて種類がいっぱいあるのね。僕ら今、テナーバスっていうあいのこ使ってるけど、まずテナートロンボーンていうのがある。で、バストロンボーンがあるでしょ。あとコントラバストロンボーンていうのもある。テナーの上にアルトトロンボーンがあって、で、ソプラノトロンボーン。
──ソプラノトロンボーンってスライドトランペットと同じもの。
いや、スライドトランペットとはとは違うもの。それこそ国が違う。スライドトランペットはアメリカで、ソプラノトロンボーンはヨーロッパだから。まあ、結局持ってきたら同じ物かもしれないけど。…譜面にアルトトロンボーンて書いてあると、譜面はアルト記号で書いてあるの。アルト記号っていうのはアルトトロンボーンで吹くっていう意味だったの。テナートロンボーンはテナー記号、バストロンボーンはバス記号で書いてある。その記号が楽器の指定でもあったの。でも今は全部バス記号で書いてあったり、ショスタコーヴィチに至っては、バストロンボーンでもアルト記号で書いてあったりしてすごく読みにくい。アルト記号ですごい加線いっぱいでかいてあるの。
──なんで。いじめかな。(笑)
わかんない。すごくいやなのよ。テナー記号で書いてくれれば五線の中に納まるのに。
──昔の楽譜だったら曲の途中で記号が変わることはなかったの。
ほとんどない。最近のはあるよ。アルトになったりバスになったり、・・・そういえばソプラノトロンボーンはト音記号になってるのかな?オーケストラではあまり使われないね。
──ソプラノトロンボーンはF管読み。
だけど管はB管だと思うよ。アルトトロンボーンはEs管だから。今のバストロンボーンがB管、バロックになるとG管。気が狂うよ。G管なんてなんてどうやって吹いてるのかわかんない。F管もあるけどね。昔はチューニング管っていうのが無かったのね。曲に合わせて管の長さを変えるだけ。だからB(dur)の曲だったらB管を使えばいい、C(dur)の曲だったらC管を使えばいいっていう風に組み換えちゃってね。
──トランペットもそう。C、B、E、D、Fis、Gってあるから。逆に、昔からそういう細かい音符吹けたのトロンボーンしかなかった。
うん。半音が取れたのトロンボーンだけだったから。金管でね。音を変えるのにどうしたらいいかって考えたら、長さ変えたらいいっていう、一番原始的なんだよね。そのまま変わってない。だって難しいじゃない、ピストンとかって。押して長さを急に変えるなんて。管の長さを変えればいい、伸ばせばいい。
──そういう意味では金管の原型なのかもしれないね。
馬に乗ってトロンボーン吹いている絵があるんだけどね。
──馬!どうやって吹くの。
今みたいにスライドとベルが一緒じゃなくて、ベルがこう上向いていて…
──それで、どうやって手綱ひくの。
わかんない(笑)。そういう絵がある。
──おっかない。遊園地のメリーゴーランドでもかなり難しいと思うんですけど。
あとね、トロンボーンてよく見たら蛇じゃない。ベルが顔でどんどん細くなって尻尾から空気入れてる感じで。ポザウネには、チューニング管とスライドの先に蛇のレリーフがあるの。最近カットしちゃってるのもあるけど。
──ちゃんと意味があったんだ、あれ。ただの飾りかと思った。
教会の守り神って蛇でしょ。だから最初、教会に入ることのできた楽器はポザウネしかなかった、その名残って話だよ。俗説。俺が言うから嘘かもしれない(笑)。ベルのところに目がちゃんと付いてて、ベルの中が口になってて歯もあってっていうの本当にあるよ。蛇なのか、ドラゴンなのかわからないけど。
──基本は円錐ですよね。
円錐かな。あ、円筒かな。
──スライドの所は絶対まっすぐですよね。
まっすぐ。でも上と下の太さは違っていいんだから。
──基本は円筒で。
あ、いや円錐だね。
──スライドは微妙らしいですね。ちょっとでもコツンとやるともう動かない。
動かないよー。学生の頃は満員電車が怖かった。バスも怖かった。
──中学生は大抵ゴンゴンゴンゴンって(笑)。
中学生とか持ち方知らないのもあるけど、ちゃんとした持ち方できないから、ギューッて握って動かないの。ちゃんと持てば簡単に動くはずなんだけど。
──今シーズンだとトロンボーンの最高の見せ場の曲ってどこら辺ですか。
うーん。みんなしんどいよ。
──トロンボーン目立つ曲多いよ最近。
なんだかね。だから寝られないんだよ(笑)。知らない曲もあるんだよね。
──田園(笑)。
「田園」結構緊張するんだよ。あ、マーラー4番いいですね。
──またそういうこと言う。無いじゃない(笑)。
リヒャルト・シュトラウスの「変容」って?あ、これ弦楽器か。
──それめっちゃ難しいって。
でもいい曲だと思うよ。
──またまた!幻想もあるよね。
しこたま吹かされる。
──楽しみですね。
※この対談は2003年4月に行われました。
──ソプラノトロンボーンってスライドトランペットと同じもの。
いや、スライドトランペットとはとは違うもの。それこそ国が違う。スライドトランペットはアメリカで、ソプラノトロンボーンはヨーロッパだから。まあ、結局持ってきたら同じ物かもしれないけど。…譜面にアルトトロンボーンて書いてあると、譜面はアルト記号で書いてあるの。アルト記号っていうのはアルトトロンボーンで吹くっていう意味だったの。テナートロンボーンはテナー記号、バストロンボーンはバス記号で書いてある。その記号が楽器の指定でもあったの。でも今は全部バス記号で書いてあったり、ショスタコーヴィチに至っては、バストロンボーンでもアルト記号で書いてあったりしてすごく読みにくい。アルト記号ですごい加線いっぱいでかいてあるの。
──なんで。いじめかな。(笑)
わかんない。すごくいやなのよ。テナー記号で書いてくれれば五線の中に納まるのに。
──昔の楽譜だったら曲の途中で記号が変わることはなかったの。
ほとんどない。最近のはあるよ。アルトになったりバスになったり、・・・そういえばソプラノトロンボーンはト音記号になってるのかな?オーケストラではあまり使われないね。
──ソプラノトロンボーンはF管読み。
だけど管はB管だと思うよ。アルトトロンボーンはEs管だから。今のバストロンボーンがB管、バロックになるとG管。気が狂うよ。G管なんてなんてどうやって吹いてるのかわかんない。F管もあるけどね。昔はチューニング管っていうのが無かったのね。曲に合わせて管の長さを変えるだけ。だからB(dur)の曲だったらB管を使えばいい、C(dur)の曲だったらC管を使えばいいっていう風に組み換えちゃってね。
──トランペットもそう。C、B、E、D、Fis、Gってあるから。逆に、昔からそういう細かい音符吹けたのトロンボーンしかなかった。
うん。半音が取れたのトロンボーンだけだったから。金管でね。音を変えるのにどうしたらいいかって考えたら、長さ変えたらいいっていう、一番原始的なんだよね。そのまま変わってない。だって難しいじゃない、ピストンとかって。押して長さを急に変えるなんて。管の長さを変えればいい、伸ばせばいい。
──そういう意味では金管の原型なのかもしれないね。
馬に乗ってトロンボーン吹いている絵があるんだけどね。
──馬!どうやって吹くの。
今みたいにスライドとベルが一緒じゃなくて、ベルがこう上向いていて…
──それで、どうやって手綱ひくの。
わかんない(笑)。そういう絵がある。
──おっかない。遊園地のメリーゴーランドでもかなり難しいと思うんですけど。
あとね、トロンボーンてよく見たら蛇じゃない。ベルが顔でどんどん細くなって尻尾から空気入れてる感じで。ポザウネには、チューニング管とスライドの先に蛇のレリーフがあるの。最近カットしちゃってるのもあるけど。
──ちゃんと意味があったんだ、あれ。ただの飾りかと思った。
教会の守り神って蛇でしょ。だから最初、教会に入ることのできた楽器はポザウネしかなかった、その名残って話だよ。俗説。俺が言うから嘘かもしれない(笑)。ベルのところに目がちゃんと付いてて、ベルの中が口になってて歯もあってっていうの本当にあるよ。蛇なのか、ドラゴンなのかわからないけど。
──基本は円錐ですよね。
円錐かな。あ、円筒かな。
──スライドの所は絶対まっすぐですよね。
まっすぐ。でも上と下の太さは違っていいんだから。
──基本は円筒で。
あ、いや円錐だね。
──スライドは微妙らしいですね。ちょっとでもコツンとやるともう動かない。
動かないよー。学生の頃は満員電車が怖かった。バスも怖かった。
──中学生は大抵ゴンゴンゴンゴンって(笑)。
中学生とか持ち方知らないのもあるけど、ちゃんとした持ち方できないから、ギューッて握って動かないの。ちゃんと持てば簡単に動くはずなんだけど。
──今シーズンだとトロンボーンの最高の見せ場の曲ってどこら辺ですか。
うーん。みんなしんどいよ。
──トロンボーン目立つ曲多いよ最近。
なんだかね。だから寝られないんだよ(笑)。知らない曲もあるんだよね。
──田園(笑)。
「田園」結構緊張するんだよ。あ、マーラー4番いいですね。
──またそういうこと言う。無いじゃない(笑)。
リヒャルト・シュトラウスの「変容」って?あ、これ弦楽器か。
──それめっちゃ難しいって。
でもいい曲だと思うよ。
──またまた!幻想もあるよね。
しこたま吹かされる。
──楽しみですね。
※この対談は2003年4月に行われました。